研究概要
一般に Dial-A-Ride Problem と呼ばれる、デマンドバスの運行管理問題は、巡回セールスマン問題からの流れがある伝統的な問題である。我々は、デマンドバスの問題に取り組むに当たり従来研究のサーベイを行った。ここに、その概略を示す。
オンラインデマンドバス運行アルゴリズム
野田 五十樹, 太田正幸(産総研), 篠田孝祐(北陸先端大, 産総研), 車谷浩一, 中島秀之(産総研)
従来のデマンドバス運行管理(Dial-A-Ride)では、車両配送問題の延長線上での研究であり、一定時間デマンドを蓄えた上での運行経路設定であり複数資源の存在を許容する巡回セールスマン問題でしかなかった。
最適化問題としてのDial-A-Ride
分散制約充足問題としてのDial-A-Ride
競争的 Dial-A-Ride システム
シミュレーター
デマンドバス運行管理シミュレータの開発
野田 五十樹(産総研)
格子状平面で、一様にデマンドが発生するような状況を想定し、そのような状況でのバス路線を探索する。
オンラインデマンドバス運行経路シミュレーター
野田 五十樹(産総研)
生したデマンドを N 台のバスでオンラインに処理するシミュレーション
デマンドは単純な挿入法を用いてコストが最小となるところに追加するオンラインアルゴリズムを用いる。
実験の初期段階としては、オンラインで処理するデマンドバスによる、都市に対する規模性、運用効率などを上の固定バス路線と比較することでデマンドバスの採算性を明らかにすることにある。
サーベイ
課題
発表論文
論文誌,PostProceeding
Is Dial-a-Ride Bus Reasonable in Large Scale Towns? --- Evaluation of Usability of Dial-a-Ride Systems by Simulation ---
,Multiagent for Mass User Support(LNCS3012),2004,pp.115--119
KW: Dial-a-ride system
Evaluation of Usability of Dial-a-Ride Systems by Social Simulation
,Multi-Agent-Based Simulation III(LNCS2927),2003,pp.167--181
KW: dial-a-ride
国際会議,国内会議(査読あり)
Usability of dial-a-ride systems
,Autonomous Agents and Multiagent Systems (AAMAS2005),2005,pp.1281--1282
KW: dial-a-ride
Urban Bus Simulation to Compare Dial-a-Ride and Fixed-route Systems
, Agent Network Dynamics and Intelligence (ANDI'05),2005,pp.
KW: dial-a-ride
Evaluation of Usability of Dial-a-Ride Systems by Social Simulation
,Proc. of Fourth International Workshop on Multi-Agent-Based Simulation ,2003,pp.139--152
KW: dial-a-ride
その他
シミュレーションによるデマンドバスにおける有用性の考察 ー都市サイズによる有用性の変化ー
,人工知能学会全国大会(第17回)論文集,2003,3B4-04
KW: dial-a-ride
都市型フルデマンドバスの実用性
,情報処理学会高度交通システム研究会研究報告,2002,pp.
KW: Rescue Simulation, Risk-Communication
デマンドバスはペイするか?
,情報処理学会研究報告 2003-ICS-131,2003,pp.31--36
KW: Rescue Simulation, Risk-Communication
関連サイト
- 産業技術総合研究所 情報技術研究部 主任研究員 野田五十樹
- 産業技術総合研究所 情報技術研究部 太田正幸